香川県内進出企業紹介

株式会社ハローズ

株式会社ハローズは、24時間365日営業の食品スーパーマーケット「ハローズ」を運営する企業です。品質のよいものを低価格で提供、地域の生活や食文化に貢献することを経営理念に掲げ中国、四国、近畿エリアあわせて106店舗(2023年12月時点)を展開しています。

2023年、香川県坂出市 番の州臨海工業団地に坂出ロジスティクスセンターを設立しました。

基本情報

企業名株式会社ハローズ
ご担当者様取締役 総合企画室長 大原崇典様
執行役員 業務システム部長 橋元克浩様
本社岡山県都窪郡早島町早島3270番地の1
香川県の立地場所坂出市 番の州臨海工業団地
香川県に立地した年2021年着工、2023年運用開始
香川県での事業内容ロジスティクスセンター(物流センター)

香川県に進出した経緯

当社は中国、近畿エリアで順調に商圏を伸ばし、長期ビジョン「瀬戸内商勢圏180店舗3000億円構想」のもと、四国エリアを拡大商圏として積極的に展開を進めています。

四国内の店舗には、岡山県の早島物流センター、岡山フローズンセンター、香川県宇多津町の低温センターの3拠点から商品を提供していましたが、商品供給能力の向上と物流コストの削減が課題となっており、その解決策となる新たな物流センターの設立を検討しました。

香川県への立地の決め手となったこと

長期ビジョンでは、四国エリアで32店舗(2023年12月時点)から50~60店舗への増加を目標としています。その店舗を支える新たな物流センターには「交通の便」と「敷地面積」を重視しました。

四国エリアの店舗の中心となる抜群の立地

まずは、四国エリアの店舗にアクセスしやすいことが必須条件でした。瀬戸大橋が通行止めの際には岡山側からの供給がストップしていたため、その状況も改善したいと考えました。番の州臨海工業団地は四国エリアの店舗の中心にあり、かつ本部のある岡山県とも近いという、まさにベストな立地でした。

常温・低温・フローズンの3温度帯をまかなう敷地面積を確保

常温・低温・フローズンの3温度帯の設備を建設できる土地の確保も立地の必須条件。番の州臨海工業団地では、その条件を満たす約1.4万坪(約46,200㎡)の敷地面積を取得しました。そのうち建築面積は約8,000坪(約26,400㎡)で、配送トラックも十分に周遊することができます。

農地や山間部などいくつかの候補地はありましたが、農地を転用すると時間がかかりますし、ため池があればその造成にも費用がかかります。山間部は面積は確保しやすいものの、働いてくれる従業員の確保が難しいという問題がありました。土地探しに苦戦していたところ、香川県が番の州臨海工業団地の1区画40haを分割して分譲することになり、これが当社の求めていた立地条件にマッチし、ここに物流センターを設立することを決定しました。

香川県からの支援内容

企業誘致助成制度や税制優遇による支援

将来を見越した規模で物流センターを建設すると、稼働当初の建設費や不動産取得税の負担が増し、経営に影響が出る恐れがありました。その費用負担を抑えるために、地域未来投資促進法に基づく制度を活用しました。この制度は、地域の特性を生かして高い付加価値を創出する事業の計画が承認されると不動産取得税や法人税の税制優遇を活用できるものです。また、投資に対する香川県の助成金も一時的なキャッシュアウトをカバーすることができる有効な支援だと実感しています。

このような大型投資に対する行政の支援は、成長戦略を描く中で大変役立ちました。それぞれの申請手続きには香川県をはじめ、坂出市、四国経済産業局の方々にサポートしていただきました。

人材確保の支援

坂出ロジスティクスセンターの従業員は、宇多津町の低温センターの従業員を継続雇用した上で、さらに同じ程度の人数を雇用する必要がありました。周辺には同時期に進出した企業もあり、採用活動は予想以上に苦労しました。香川県からの地元の民間人材派遣会社を紹介いただくとともに、当社自身も働きやすい環境づくりに取り組んで、目標の人数を採用することができました。

香川県に立地してよかった点やメリット

坂出ロジスティクスセンターを構えたことで、四国エリアの店舗に安定的に商品を供給できるようになりました。物流センターと店舗との距離・配送時間が短くなったことにより、取引メーカーやドライバーなど、SCM(サプライチェーンマネジメント)の上流から下流までのコスト削減が実現できたと感じています。瀬戸大橋の高速料金が削減できたことも大きなメリットですし、通行止めの際のリスクも低減しました。

以前は早島物流センターに全店舗の1週間分の在庫を保管していましたが、現在は早島と坂出の2つのセンターで分散して保管することができるようになり、商品の回転率がよくなる効果も生まれています。早島物流センターの運用に余裕が生まれたことで、本州エリアの新規店舗開拓にもつながっています。

今後のビジョン

当社の物流センターは坂出ロジスティクスセンターを含めて5拠点となり、長期ビジョンを達成するための物流体制はこれで整えることができました。今後は、坂出ロジスティクスセンターを最大限に活用して物流効率のさらなる改善を図るとともに、香川県、四国での出店を進めていきたいと考えています。

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